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デザイナーが「フリーランスになりたい!」と思い独立の準備をする前に、まずは心構えが必要だと下記の記事で述べてきました。
これらを踏まえ独立する覚悟ができたなら、早速計画を立てて具体的な準備に取り掛かりましょう。
フリーランスデザイナーとして独立し成功するためには、しっかりと事前準備をしてスタートダッシュを決めたいところですが、私自身が独立後に「これをやっておけばよかった」と後悔した事は山程あります。その失敗経験を踏まえ、独立を目指す方に少しでも有益な情報をまとめていきたいと思いますので、参考にしてみてください。!
「会社員のうちにしておきたいこと」「退職後(開業前)にすること」「開業後でもよいこと」の3回に分けてまとめていきます。
今回はその第1回目です。
会社員のうちにしておきたい準備
当面の生活費用を蓄えておく
これはもちろんというか、絶対にやって置かなければいけません。
心構え編で述べていますが、開業してすぐに仕事を獲得できる保証はなく、仮に始めから仕事が約束されていてもすぐ収入が得られるわけではありません。在職中はあまり意識していないと思いますが、受注→制作→納品→請求→入金まで数ヶ月かかるんです。
最低でも3ヶ月(理想は6ヶ月)貯金を切り崩しながら生活できるよう、しっかり計画を立てておきましょう。経済的に余裕があればあるほど心にゆとりが持てますので、変な案件に手を出さずにすむかもしれませんよ。
といっても現在では、お客さんからの入金を待たずして請求書をすぐ現金化することができる即日払いサービス『FREENANCE(フリーナンス)』があります。
登録無料で保険もついてくるのでオススメです。私が独立した直後にリリースされたのですが『もっと早くリリースしてくれたら良かったのに。』と思いましたね…。
創業支援・セミナー、創業期にもらえる補助金のリストアップ
多くの自治体で創業支援やセミナーやが開催されています。大抵無料ですので、お住まいの市役所や商工会に訪ねてみましょう。補助金の案内もしてもらえるはずです。オンラインの創業セミナーもありますのでググってみましょう。
補助金については、経済産業省の『ミラサポplus 中小企業向け補助金・支援サイト』で、国から出る補助金がまとめられています。必要な補助金を簡単に検索できるので便利です。
ただし、都道府県や市町村が独自の支援策で補助金を出しているものは、このサイトでは調べることはできません。まずは自治体に確認してみましょう。
よくわからなければ、中小機構の『よろず支援拠点』というのが各都道府県にあります。無料で創業相談を聞いてもらえるので「まず何から手を付けていいのかわからない!」という場合は遠慮なく相談しにいきましょう!
事業計画・金額設定を考える
生活費をためている間に、事業計画を立てていきましょう。
といっても、始めはどうやって事業計画を立てるかわからないかもしれません。
- 屋号は何にするか
- 何を売るか
- どのように売るか
- 事務所を借りるか
- 毎月いくらぐらい稼いだら生活できるか
- どのくらいの報酬を貰えばいいか
- 設備投資にいくらかかるか
などなど。
考えなければいけないことがたくさんありすぎて困ってしまします。私はここでつまづきました…。自分が今、何で稼ぐことができるのか、自分の市場価値がわからなかったのです。独立を甘く考えていて、十分な心構えが出来ていなかったんですね。
心構え編で自分のキャリア・スキルを見つめ直し、どの分野なら自分の強みを発揮できるのか考えたと思います。そこからステップアップして、どうやって収益化するか深堀りする必要があるのです。
まずは、3年後あるいは5年後にどういう状態になっていればOKか、ざっくり目標地点を決めてみましょう。そこから1年ごとの目標、例えば今年の目標は年収〇〇円、2年目は新事業を手掛け収入アップで年収〇〇円…といった感じに決めていってみましょう。
非常に難しいのは金額設定です。会社員時代は自分で金額設定することはあまりなかったと思いますので、まず何を基準に金額設定すればいいのか悩むのではないでしょうか。金額設定は別の記事でまとめていますので、そちらをご覧ください。
ポートフォリオサイトを作る
フリーランスのデザイナーにとってポートフォリオサイトは自分を売り込む営業ツールとなります。できるなら退職前に作っておいた方が良いです。
でも、在職中は忙しくて時間を取れない方も多いと思いますので(私もそうでした…)退職後に作ってもOKです。しかし、なるべく早めに作ることをおすすめします。
ポートフォリオサイト以外にも、退職前からブログやWebサイトを運営するメリットはたくさんあります。
例えば
- Webサイト制作のスキルが身につく
- ライティングスキルが身につく
- 広告で副収入を期待できるかも?
- Webから仕事の依頼が来るかも?
などなど
事業用クレジットカードを作る
フリーランス・個人事業主はクレジットカードの審査に通りにくいと言われています。
実際のところフリーランス・個人事業主でも作れるクレジットカードはありますので、あとからでも大丈夫なのですが社会的信用がある状態でクレジットカードを作っておいた方が無難です。退職して痛感しましたが、「〇〇株式会社 在職」という肩書と「フリーランス」では信用が違うのです。
事業用クレジットカードを作るメリットは
- クレジットカードと会計アプリを連携させると非常に便利になる
- 経費をまとめやすい
- 経費でカード使うとポイントが貯まる
です。
特に会計アプリ連携はかなり便利です(準備編2で説明します)。
オンラインで備品購入する際にも多用しますし、クレジットカード自体は必須です。
ローンを組む・借り換えする
クレジットカードと同様に、フリーランスになるとローンが組みにくくなります。会社員の間に、住宅ローンや車のローンなどを組んだり、借り換えをしたりすることを検討してみまましょう。といっても資金繰りが苦しくなるので無理にローンを組むのは避けましょう。
ローンの借り換えも、フリーランスは審査が通りにく いので、金利がお得であれば退職前にやっておいたほうがいいです。